我が家の西側の窓からは池袋のビルディングが見渡せます。
そして5月のこの時期は、サンシャイン・ビルの真横に日が落ちるんです。
サンシャインが文字通り日に照らされている光景は壮観です。
初夏というにはまだ気が早い、4月の終わりの空にどっかりと居座った入道雲!
私は雲が好きで、自宅の窓から見える空はもちろん、外にいる時も常に空は気になっていて、面白い雲が出ていると、携帯しているコンパクトカメラでパチリと写しています。
中でも特にこの写真のような入道雲(積乱雲)は堪りません。輪郭がハッキリしている上に、ほとんど微動だにしないその存在感に、しばし目を奪われてしまうのです。
ビル群の背後にそびえ立つ異様な建造物のようにも見えてしまいます。
写真は我が愛車、Bianchi (ビアンキ) のミニヴェロ8です。
ロードレイサーなどの本格的なものや、スピードや性能を追求したスポーツ・サイクリストなどにとっては、なんだこんなオモチャ! ってな感じに一蹴されてしまうかもしれないのですが、私にとっては3人目の子どもみたいに愛おしい奴なんです。
タイトルの「チェレステ」とは、イタリア語で碧空、天空の意。
この自転車メーカーの創業者、エドアルド・ビアンキが、マルゲリータ王妃のために歴史上初の女性用自転車を制作・献上したというのですが、彼女の瞳の色をモチーフにしたという伝説があります。また、その年のミラノの空の色を見て現地の職人が色を調合するとも言われていますが、カタログなどでは、カラートーンであるPantone333に統一されているようです。ターコイズ・ブルーに近い感じですね。
私はこの色が大好きで、絵の下描き用の色鉛筆にも使うし、今はあまり描かなくなりましたが、水彩画でもこの色を多用していました。似た色の小物やアクセサリーなどがあったりしても、ついつい目がいってしまいます。
写真の左は去年の5月22日、荒川土手で、右は昨日皇居の二重橋そばの石垣の前で、それぞれ撮影したものです。
一見さほど変化していないように感じますが、実はフレームとサドル以外、ハンドルもブレーキもコンポーネントもペダルもホイールもタイヤもチェーンリングも取り替えているのです。変速も1段アップして9スピードになっています。だから、正確にいうとミニヴェロ8ではありません。
購入してから2年半経ちますが、この1年間だけで大幅にカスタマイズされました。
同時に、とうぜん格段に走りやすくなりました。
片道20kmくらいまでで、天候さえ安定していれば、なるべくコイツに乗って移動します。
ただ、他の自転車には抜かれます。ロードレイサーやクロスバイクは言うに及ばず、しゃかりきに漕いでいるママチャリにもよく抜かされます。車輪が小さい分(20インチ)、そんなに早くは走れんのです・・・。
道交法で自転車の走行が厳しく取り締まられるようになった昨今、ホントに気をつけて走りたいものです。現に自分も事故にあったし・・・! (それについては、また機会を改めて)
自転車に乗る方、くれぐれも車道の逆走はやめましょうね。自分が怪我するだけならいいけど、人やクルマを巻き添えにするからね!!
2年前の夏、新しいデジカメを購入したその日、東京大学本郷キャンパスに寄って試し撮りをしました(当時は本郷に住んでいました)。
ここには木々や池もあるし、実は地域住民にとっての憩いの場所でもあるんです。
しかし、建物は老朽化が進んでいるし、落ち葉や枯れ枝なんかはほったらかしの荒れ放題。同じ東大の施設の小石川植物園は、研究のためにわざと自然のままに放置しているという話を聞いたことがあるんですが、こちらはキャンパスですからね。欧米の美しい大学のそれと見比べても、やっぱり見劣りしちゃいますよね。
さて、この写真。とある木の中腹にあった何の変哲もない蝉の抜け殻です。
ここで脱皮したということは、東大キャンパスの地中で、学問のエキスをたっぷり吸い続けていたかどうかは知りませんが、3〜6年くらいは生活していたということです。成虫は東大生の頭の上で誇らしげに鳴いていたのでしょうか?
蝉の抜け殻=空蝉は、現人(うつしおみ、うつそみ)から変化して生まれた語らしいですね。
現人=この世の人。それに対して変化した語は空蝉=もぬけの殻。
いるのにいない。あるのにない。仏教用語でいう空(くう)の状態。
空蝉、考えてみれば不思議な語です。
この抜け殻は、絵の資料のために持ち帰り、しばらく我がアトリエの本棚に置いてありました。
ともすると、東大生の生まれ変わりの蝉だったかもしれません。
しかし、中身は空っぽの抜け殻。
自分らしくていいかもしれない。